4630万円の誤振り込みで返還せずに田口翔が逮捕された事件。
「電子計算機使用詐欺」で田口翔は逮捕されましたが、はたしてこの先の田口翔の裁判の行方はどうなるのか?
懲役で実刑や執行猶予など様々な憶測がされていますが、今回はそんな田口翔の刑期について詳しくお伝えできればと思います。
田口翔(阿武町4630万)が逮捕された電子計算機使用詐欺とは?
今回、田口翔が逮捕された罪名である「電子計算機使用詐欺」について、『令和の無罪請負人』と言われる髙橋裕樹弁護士が詳しく解説しています。
電子計算機使用詐欺とは?
電子計算機使用詐欺罪とは、人の事務処理に使用する電子コンピュータ.jpg
計算機に虚偽の情報または不正な指令を与えて財産権の得喪・変更にかかる不実な電磁的記録を作り、または財産権の得喪もしくは変更にかかる虚偽の電磁的記録を人の事務処理の用に供して、財産上不法の利益を得る、または他人にこれを得させる犯罪のことです。
構成要件(犯罪が成立する条件)としては
・「人の事務処理に使用する電子機(PCやスマホなど)」(を使用)
・「虚偽の情報」または「不正な指令を与える」
・「財産上の不法の利益を得た」
この3つになります。
近年の「電子計算機使用詐欺罪」で逮捕された事例は以下のようなものがあります↓
・GOTOキャンペーン
→GOTOキャンペーンを利用し宿を予約するがキャンセルし、給付金だけもらう行為
・キセル乗車
→自動改札機や入場記録をだましたりごまかしたりして不正に財産的利益を得る行為
・スミッシング詐欺
→金融機関や企業を装ったSMSやメールを送信し受信者を詐欺サイトなどに誘導し利益を得る行為
これらに共通するのは「インターネットなどの電子機器を用いて不当に利益を得た」ということになります。
「詐欺罪」や「窃盗罪」には問われないの?
気になるのが、田口翔は「詐欺罪」や「窃盗罪」ではないの?
ということですが今回の田口翔の誤振り込み後の行動によってその罪が変わってきます↓
①窓口係員から金銭を受け取る場合→(銀行に対する)詐欺罪
②ATMで出金する場合→(銀行に対する)窃盗罪
③ATMやインターネット上で送金する場合→電子計算機使用詐欺罪
つまり、今回の田口翔の場合インターネット上でオンラインカジノに決済会社を使い決済したため電子計算機使用詐欺罪に問われているということですね。
田口翔の場合具体的に「電子計算機使用詐欺」でもどのような罪に問われているのか?
今回の田口翔の場合、オンライン決済サービスのPCの中に「田口翔が自身で使えるお金として登録した」つまり、「オンライン決済サービスの会社に虚偽の計上をさせた」という罪に問われたということになります。
つまり、構成要件上で言う「財産上の不法の利益を得た」=オンラインカジノで決済をしたと解釈されているようですね。
もっとわかりやすくお伝えすると、自分のお金ではないと知りながらネットバンキング(電子計算機)で送金したことから間接的にオンライン決済サービス会社を騙したことで「電子計算機使用詐欺罪」になったということです。
今回の逮捕で法律上の被害者は役所ではなく「オンラインサービスの決済会社」
つまり、今回の逮捕の理屈的な意味での被害者は「オンラインサービスの決済会社」ということになります。
本来、田口翔は400万円の課金なんかできないはずだけど、虚偽の情報を打ち込んで送金することで400万円の課金の状態を作ったということで罪に問われたわけです。
なので、もし仮に田口翔がオンラインカジノ以外にも口座からお金を引き出したり、口座間で移動したりとネットのシステムを使って何らかのアクションを行なっていた場合も「電子計算機使用詐欺」として罰せられていたということですね。
電子計算機使用詐欺で逮捕された田口翔の刑期はどうなる?
気になる今回の田口翔の逮捕によってどのくらいの判決が出るか?
と言う点ですが髙橋裕樹弁護士は「額が額なので場合によっては一発実刑で1~4年」の判決が出る可能性がある。と予想しています。
また、その他の弁護士も同じように「まったく返済できない場合、実刑となり懲役3年前後の判決がくだる可能性が高い」という見解のようです。
刑事裁判官の経験を持つ片田真志弁護士(古川・片田総合法律事務所)は、「例えば銀行窓口で同じ行為を行った場合は、人をだましたとして詐欺罪になります。今回はスマホ決裁を用いたことで電子計算機使用詐欺罪が適用されたことになります」と解説する。
果たして、田口容疑者はどの程度の刑事罰が待っているのか。
片田弁護士によると、どの程度の金額を返済できるか。また、町側に示談の余地があるかが焦点になるという。
「まったく返済できない場合、実刑となり懲役3年前後の判決がくだる可能性が高いと考えられます。一方で、全額返済した場合には執行猶予が付くことになるでしょうし、全額までいかなくても相当額を返済する内容で町側が示談に応じた場合は、執行猶予がつく可能性が出てきます」(片田弁護士)
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